《小満》直前!旬野菜と神饌(しんせん)の話

宮崎神社の小満のお供え物 ぶろぐ


二十四節気とは?

日本の伝統的な暦である「二十四節気(にじゅうしせっき)」は、太陽の動きに基づき一年を24の季節に細かく分けたものです。
季節の変化をきめ細かく感じ取るための古来の知恵で、農業や神社行事、和食の献立にも密接に関わっています。
現代のカレンダーではあまり意識されませんが、実は生活のあちこちでその名残りを見ることができます。


小満(しょうまん)とは?

小満は、毎年5月21日頃に始まる二十四節気の第8番目。

「万物が次第に満ちてくる頃」


これは、冬から春にかけて蒔いた麦や野菜が青々と茂り、生命の息吹が“満ちて”いく時期を指します。
「小さく満ちる」という名前には、

  • 田畑の作物が順調に育ち始めて一安心
  • 山野の草花もぐんぐん伸びる
  • 人や動物も、外へ出て活動的になる
    …そんな“満ち足りていく”イメージが込められています。

令和7年の小満は、5月21日から6月4日まで


小満の旬野菜―今が美味しいものリスト

この時期に旬を迎える野菜は、

昔から“神饌”(神様へのお供え物)にも選ばれてきました。


旬のものは栄養価も高く、体を元気にしてくれます。

小満〜初夏の主な旬野菜

  • そら豆
  • 新玉ねぎ
  • スナップエンドウ
  • きぬさや
  • 新じゃがいも
  • アスパラガス
  • 小松菜
  • キャベツ
  • にんにく
  • 青じそ

野菜だけでなく、田植え直前の“新米”への期待もふくらむ頃です。


神饌(しんせん)とは?——神社にお供えする季節の恵み

「神饌」とは、神社で神様にお供えする食べ物やお酒のこと。
宮崎神社では、地元・福富町で採れた旬の野菜や果物、お米や味噌など、季節ごとの実りを大切にお供えしています。

例えば小満の頃は…

  • 朝摘みのそら豆や新玉ねぎ
  • 地元のお米で炊いたご飯
  • 季節の果物(びわ、梅など)
  • 手作りの漬物
    …など、「今ここ」で取れたものを中心に、できるだけ自然に近い形で神前に並べます。

神社の神饌は、“派手さ”ではなく、その土地・季節ならではの“素朴な豊かさ”を重視しています。


家庭でもできる“小満の神饌”アレンジ

小満の旬を感じるには、難しいことはありません。

  • 今が旬の野菜をひとつ選び、家族の食卓や自宅の神棚にそっと供える
  • 子どもと一緒に、地元産の食材を探してみる
  • 神社参拝の際、お供えやお下がりの意味を話題にする

日々の中で自然の恵みや“旬”に感謝するだけで、古くからの暦が現代の生活にも生きてきます。


二十四節気シリーズ 次回予告

次回は「芒種(ぼうしゅ)」について詳しく解説します。

田植えと稲作、そして神社の関わりについても深掘り予定です。
気になる方はお楽しみに!


参考・出典

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